6、コンテンツマグネット
コンテンツマグネットとは
コンテンツマーケティングという集客戦略が普及するに連れてコンテンツ間の競争は激化してユーザーに要求されるコンテンツのレベルは年々高まっています。
そのためより高度なコンテンツ作成力が企業に求められるようになりコストも上昇する傾向にあります。
そうした中で企業が効率的にオウンドメディアを比較的低コストで急速に強化する手法があります。
それは「コンテンツマグネット」を持つ手法です。コンテンツマグネットとは:
「Webサイトに自然にコンテンツが集積してWebページが増える仕組み」のことを言います。
コンテンツマグネットがあるWebサイトを持つためには
UGC(User Generated Content)やCGC(Consumer Generated Content)と呼ばれる「ユーザー、または消費者が自社サイト内にコンテンツを投稿出来る仕組み」を作り上げる必要があります。
UGCまたはCGCの代表的な例には次のようなものがあります:
(1)アマゾンのレビュー情報
(2)Naverまとめサイト
(3)アメーバブログ
(4)楽天市場
(5)ヤフーオークション
(6)Facebook
(7)Twitter
(8)YouTube
(9)Instagram
これらのサービスは情報発信者がエンドユーザーに向けて情報を発信するためのインフラを作り、情報発信がスムーズに行えるような管理をすることにより急速にコンテンツを増やすことに成功しています。
コンテンツマグネットの構成要素は次の3つです:
(1)コンテンツマグネット運営者
(2)情報発信者
(3)エンドユーザー
情報発信者のメリット
コンテンツマグネット運営者は情報発信者のメリットを考案しなくてはなりません。情報発信者のメリットには主に次の2つがあります:
(1)経済的欲求の充足
→ 楽天市場やヤフーオークションなどでは出店者が商品情報を追加するシステムを提供しています。情報発信者は自分の商品の売上を増やすという経済的欲求を充足させるために時間と費用をかけて商品情報を追加します。そしてそれはそのままコンテンツマグネット運営者のコンテンツとなりコンテンツが急速に増加することになります。
(2)承認欲求の充足
→ アマゾンにはユーザーからのレビュー情報を投稿する仕組みがあります。商品を購入したユーザーは自由に感想を書くことが出来ます。これをすることによりユーザーには経済的なメリットはありません。1人の顧客としての声を販売者だけではなく他の消費者に知って欲しいという欲求がその動機です。
FacebookやTwitterのユーザーは他のユーザーとの交流をしたいという欲求の他には自分の存在を社会に認めて欲しい、自分を高く評価して欲しいという承認欲求があります。その欲求はいいねボタンの数、シェア数、フォロワー数などの数字によって数値化されるためさらにその欲求は増大するように設計されています。
エンドユーザーのメリット
こうして集積されたコンテンツはサイトを訪問するエンドユーザーの役に立たなくてはなりません。エンドユーザーとは「製品を最終的に実際に使う人。最終消費者。ITの分野では、コンピュータシステムやソフトウェアなどを実際に使う人。システムの開発や管理と無縁で、完成したシステムを業務や何かの目的のために使用するユーザのこと」(IT用語辞典e-Wordsより)を意味します。
アマゾン、楽天やヤフーオークションは膨大なアイテムから自分が探している商品を検索して見つけることが出来るという時間の節約というメリットを提供しています。
アマゾンのレビュー情報は商品の購買を検討しているエンドユーザーに自分と同じ目線の判断材料というメリットを提供しています。
このようにコンテンツマグネット提供者は、情報発信者とエンドユーザーの双方にメリットを提供することにより自らがコンテンツを生成することなく磁石に金属が吸い付いてゆくようにコンテンツを集めることが出来ます。その結果、低コストでスピーディーに膨大なWebページを自社サイト内に集積することが可能になります。
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