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1、WWWの仕組み

 

インターネットの誕生



インターネットの歴史はその前身であるARPANETの誕生からスタートしました。


ARPANETは1960年代に軍事目的のために開発された世界で初めて運用されたパケット通信によるコンピューターネットワークです。


当時は冷戦時代で核戦争の勃発が懸念される時代でした。


万一核戦争が起きた場合、重要な情報を持つコンピュータが一箇所だけにあるとそこが攻撃された場合全てのデータが消失してしまいます。しかしデータが収まっているコンピュータが複数箇所に分散されていればデータが生き残る確率が増すというコンセプトがARPANETでした。


最初は米国の4つの大学の大型コンピュータを相互に接続するという小規模なネットワークでしたが、その後世界中の様々な大学等の研究機関が運用するコンピュータがそのネットワークに接続するようになり、情報の交換が活発化しました。


その後1970年代にTCP/IPという情報交換のための通信プロトコル(通信手順)が考案され、インターネットと呼ばれるようになりました。



WWWとWebサイトの登場


WWW(World Wide Web:ワールドワイドウェブ)


1990年代にはARPANETを引き継ぎ発展した技術としてWWW(World Wide Web)が発表されました。WWWは学術利用だけでなく商用利用も可能なものとして発展しました。


このWWWが今日Web(ウェブ)と呼ばれる無数のWebサイト同士をリンクで繋ぐ世界的なコンピューターネットワークです。


WWW上には無数のWebサイトが開設されており企業、団体、学校、個人などがWebサイトにアップロードした情報をインターネットユーザーは自由に閲覧することが出来ます。


日本ではWebサイトの事を「ホームページ」、または「HP」と呼ぶ習慣が続いてきましたが近年では海外のようにWebサイト、またはサイトと呼ぶ人達が増えてきています。


Webサイトを閲覧するための初のWebブラウザ「Mosaic」(モザイク)が誕生し、1995年マイクロソフトが発売したWindows95に搭載されたInternetExplorerの登場と共に一気にWebの世界が爆発的に成長しました。




ISPとサーバ会社


ISPの役割


インターネットは便利な技術ですが、そこに接続するためには当初多額の費用と運用技術が必要であり今日のように誰でも接続出来るようなものではありませんでした。


そのような中、ネットワークの技術的な知識が無い個人や企業でも低コストで気軽に利用出来るインターネット接続サービスを提供するためにISP(Internet Service Provider)が誕生しました。いわゆるプロバイダーと呼ばれる企業です。


レンタルサーバ会社の役割


ISPはそうした個人や企業でも手軽にインターネットに接続してWebサイトや電子メール等を利用出来るようにしましたが、Web上で情報発信をするためのWebサイトは事務所内や自宅にWebサイトを格納するサーバを構築する必要があり誰でも簡単に開設出来るようなものではありませんでした。


こうした中、一定の比較的安価な料金を払うことによってサーバの領域を貸し出す企業が現れレンタルサーバ会社と呼ばれるようになりました。そしてレンタルサーバ会社と契約することにより誰でも手軽にWebサイトを開設し情報発信する事が可能になりました。



IPアドレスとドメイン名


IPアドレス


レンタルサーバ会社内にあるサーバに格納されているWebサイトに外部のユーザーがアクセスするには1つ1つのWebサイトを認識するための番号が必要になります。


その番号は将来予想されるWebサイト数の増加に対応するためにたくさんの数が必要とされました。


そのニーズに対応するために様々な数字の組み合わせから構成されるアドレス(住所番号)が考案され、そのアドレスの事をIPアドレスと呼ぶようになりました。


IPアドレスは4つのグループから成る数字の組み合わせを「.」(ドット)で区切ったものになりました。


【IPアドレスの例】


115.146.61.18


214.390.949.18


ドメイン名(Domain Name)


しかし、IPアドレスは数字の羅列であり覚えることが困難なためドメイン名が考案されIPアドレスを対応させて覚えやすくするようにしました。


【IPアドレスとドメイン名を対応付けた例】


182.22.40.240 = http://www.yahoo.co.jp


54.240.248.0 = http://www.amazon.co.jp


IPアドレスとドメイン名を対応させるシステムはDNS(Domain Name System)と呼ばれ、DNSを管理するサーバをDNSサーバと呼びます。


ドメイン名は4つのレベルから構成されます。


【ドメイン名の構成】



第3レベルドメインの部分は半角英数だけではなく、日本語を入れる事が出来るトップレベルドメインのドメイン名も販売されており最近では日本語ドメイン名も増えています。


また、トップレベルドメインはその種類によってはco.jpやac.jp等、一定の審査が必要なものもありますが、基本的には先着順で取得する事が出来ます。


ドメイン名の毎年の管理料金の支払いを怠るとドメイン名を失効することになり損害が生じる事もあるので注意しなくてはなりません。


共有ドメインと独自ドメイン


ドメイン名は他者が所有するドメイン名の一部に文言を加えて借りる共有ドメインと、独自にドメイン管理機関に取得申込をして取得する独自ドメインの2種類があります。


【共有ドメインの例】


suzuki.servergaisha.ne.jp


www.servergaisha.ne.jp/suzuki/


www.servergaisha.ne.jp/~suzuki/


【独自ドメインの例】


www.suzuki.co.jp


www.chushou-kigyou.com


www.中小企業.info


共有ドメインは通常、レンタルサーバを借りる際やISPと契約する時に無償、または低価格で借りることが出来ます。


共有ドメインのメリットはコストがあまりかからないという点ですが、借り先のレンタルサーバやISPを解約すると使えなくなるというデメリットがあります。


もう一つのデメリットとしては借り先が倒産したり事業を休止する時には使用が出来なくなるというデメリットもあります。


独自ドメインは年間数百円から数千円程度の管理料が発生しますが、ドメイン名の所有権を持つことが出来るのでサーバ会社を変更しても引き続き同じドメイン名を使うことが出来るというメリットがあります。


もう一つのメリットとしては空きがある限り自由にドメイン名を決めることが出来るので自社の社名や商品名などのブランド名をドメイン名にしたものを持つことが出来るためブランディングに役立てることが出来ます。



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