4、ドメイン内ブログと外部ブログ
企業が自社サイトのコンテンツを増やす上で最も効率的なツールはブログです。
ブログの記事は通常のWebページを制作するのに比べてHTML等のWebページ作成の知識が無くてもパソコンの基本操作を知っている人なら誰でもページを増やすことが出来るからです。
専用の管理画面にログインをしてブログ記事のタイトルと本文を入力してボタンをクリックするだけでページが作成出来ます。
そのためスピーディーにほとんど無限にページを増やすことが出来、しかもコストはほとんどかかりません。
ブログはこのようにコンテンツを増やすのに便利なツールなのですが、適切な運用をしないとSEOに効果は出ません。
自社サイトのコンテンツを増やしてSEO効果を出すためには自社サイトのドメイン内にブログを設置することが必要です。
【自社サイト内にコンテンツが増やせるドメイン内ブログ】
無料で提供されている外部ドメインのブログ(アメブロ、ライブドアブログ等)は自社ドメインではなく、ameblo.jp等他社のドメインにページを増やすことになるので自社サイトのコンテンツを増やすことにはなりません。
【他者が所有する外部ドメインにコンテンツを増やすだけになる外部ブログ】
ドメイン内ブログ
このように自社ドメイン内にブログを設置して更新することによりSEOに効果のあるコンテンツを効率的に増やすことが可能になります。
しかし、ブログ記事を増やせば増やすほど検索順位が下がるリスクもあります。
そのリスクを回避するためには次のことが必要です:
(1)サイトのテーマに沿った記事を書く
→ 例えば、自社サイトのトップページを「サッカーボール」というキーワードで上位表示を目指す場合は、そのサイトのドメイン内に設置したブログにはサッカーボールをテーマにした記事を書く必要があります。
そうしないとサイトのテーマが徐々に逸れてしまい上位表示法則の1つである「専門性の高いサイトが上位表示する」という法則に反することになります。
ただし、現実には毎回サッカーボールをテーマにした記事を書くことは難しいのでそれが無理な場合は記事内には複数回、サッカーボールというキーワードを含めるように心がける必要があります。
(2)文字数が多いブログ記事を書く
→ 文字数が少ないブログ記事を追加してゆくと検索順位が上がるどころか、下がるようになります。これはブログ記事だけではなく、どのようなWebページにも言えることです。
何故なら、ページには記事以外にヘッダー、フッター、サイドメニューがあり、ほとんどのページにはそれらの部分には同じことが書かれているからです。
記事本文が例えば200文字だけ書かれていてそれ以外のヘッダー、フッター、サイドメニュー部分に500文字書かれていた場合、個々のページに独自のコンテンツが共通コンテンツよりも少なくなってしまいます。
この問題を回避するためには共通コンテンツよりも独自のコンテンツ部分の文字数を増やすことが必要です。上位表示を目指すサイトに設置されたブログ記事の文字数は800文字以上を目指すようにして下さい。実際に上位表示されているサイトに設置したブログ記事の本文はほとんどの場合その文字数以上書かれています。
(3)他のページの内容と重複しないオリジナル記事を書く
→ サイト内のブログ部分だけではなく通常のWebページ内にすでに書かれている文章と同じ、または類似した記事を書くことは重複コンテンツを増やすことになり検索エンジンからペナルティーを受けやすくなります。
また、他のドメインのサイトに書かれている記事と類似したものも書くことは許されません。検索エンジンが評価するのはそのページだけに書かれているコンテンツです。
(4)ユーザーに役立つ記事を書く
→ ブログはただ文字数が多く、オリジナルのものを書けば良いというものではありません。ユーザーにとって役立つ記事を書かなくてはなりません。
ユーザーにとって役立つ記事というのは記事を読むことによって次のようなメリットが得られるものです:
①発見:何らかの気付きが得られる
②学び:何らかのノウハウが得られる
③娯楽:笑いや癒やしが得られる
④感動:感動が得られる
これらのいずれかが含まれない記事は最後まで読んでもらえずに読者が離脱する原因になりSEOに逆効果、もしくは効果が全く無いという結果をもたらします。
SEO効果を出すにはこれら4つのうちいずれか1つでも含まれた記事を書くことを目指す必要があります。
具体的にどのようなテーマの記事をドメイン内ブログに書きやすいかというと次のようなものがあります:
①お客様からの相談紹介やQ&A、そして最後に自社商品の紹介や導入事例の報告
②セミナー・研修の感想、展示会・ショールーム訪問の感想
③社内の取り組みや、社会貢献活動の報告
④データの集計結果の発表とその解釈や意見を述べる
⑤海外の動向
こうしたテーマのブログ記事内にトップページで上位表示を目指しているキーワードを文中や記事タイトルに含めるとサイト内にテーマの一致したコンテンツを増やしやすくなります。
外部ブログ
一方、アメブロやライブドアブログ等の外部ブログで書く記事は自社サイトのコンテンツにはならないので自社サイトのテーマから逸れた内容のブログを書くことが許されます。
外部ブログを持つ意味は、自社サイトにリンクを張ることですがそれはリンク対策というよりは、見込み客を自社サイトに誘導するという送客元を増やす対策です。
被リンクの評価を厳しくしているGoogleは、かつてのように外部ブログからのリンクを高くは評価しません。若干のリンク効果が期待できる程度でリンク先のサイトの検索順位アップには少しの効果しかありません。
自社サイトにリンクを張って見込み客を送客するには外部ブログ自体にアクセスを集めなくてはなりません。
外部ブログ自体にアクセスを集めるためには次のようなテーマの記事で十分です:
①今日の職場での出来事
②新聞記事・雑誌記事、本の感想
③TV番組、映画、YouTube動画の感想
④グルメ感想
⑤週末にしたこと、家族とのエピソード
⑥旅行の感想
⑦他社商品・サービスの感想(ポジティブな感想)
外部ブログは自社サイトのコンテンツにはならないのでテーマがずれても問題がありません。そのためこうした関連性の低いものでも役に立ちます。外部ブログのアクセスが増えてそこから自社サイトにリンクを張り、誘導出来さえすれば良いので何でも書くことが許されます。ただし薬事法等の法律に触れることは他社ドメインで書いても責任が生じるので避けなくてはなりません。
成約率を高めるための記事の書き方
自社ドメイン内にブログを書く目的はSEO効果以外にもあります。それは成約率を高めるという目的です。
ブログを読んだユーザーが記事を読んでそのまま離脱するよりも、そのまま商品を申込みしてくれたほうがサイトの売上増に貢献します。
ブログを書き続けることにより成約率が上がることがあります。お客様に「どのようにして当社の事を知りましたか?」と聞くと「ブログを見て知りました」という答えが返ってくるケースが増えればブログを書くことにより成約率が上がったということを実感することが出来ます。
成約率を高めるためのブログ記事に必要なのは次の3つの要素があります:
(1)信頼性を感じてもらう
・技術力を維持、向上させるための学習活動の報告
・参加したセミナー、研修、勉強会等の感想
・取得した資格の報告
・読書の感想文
・マスコミ掲載や取材の報告
(2)誠実さを感じてもらう
・顧客のため、社会に貢献するために日々地道な努力をしていることを書く
・真面目に働いていることを知ってもらう(作業日誌、店舗日誌)
・会社として、または個人として社会貢献活動をしていることを報告する
(3)問題解決力の実証
・顧客とのやり取りの報告
・顧客の成功事例の報告
・問い合わせや相談に対する的確な回答
法律、医療、健康、技術関連のサイトや、高額な商品を販売する工務店、不動産業、法人向けB2B商材等のサイトでは見込み客の信頼を獲得することがより重要になります。特にこうした分野のサイト運営者はブログ記事を書く時に読者の信頼を勝ち取るための記事を書くことが成約率向上に貢献します。
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