サイトのツリー構造とは?
2022年04月13日
Webサイトを作成する際に重要になるのがサイトの利便性ですが、「どうすればユーザーに使いやすい、便利だと思ってもらえるだろう」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、Webサイトを作る際に理解しておくと便利なツリー構造について解説していきます。
サブページが増えると、目的のページに辿り着くのが困難になる
Webサイトは、サブページが増えるほどユーザーが見たいページに辿り着くのが困難になると言われていますが、それはなぜなのでしょうか。
まずは、ツリー構造でWebサイトの構造を確認してみましょう。
Webサイトのツリー構造とは?
それでは、Webサイトのツリー構造を見ていきましょう。
これは、以前他のブログ記事でも紹介しましたが、Webサイトの概念図です。通常ツリー構造になっていて、ピラミッドのような感じになっています。
その頂点となるのが、トップページです。海外では、ホームページと呼ばれています。
このモデルでは、トヨタの中古車を売っているお店のサイトを参考にツリーを作っているので、トップページ部分には「トヨタ中古車」というキーワードが書かれています。
そしてすぐ下には、左側に「中古のプリウス」、右側に「中古のカローラ」とあり、さらにその一段下に一覧があります。
一覧ですから、中古のプリウスのサブページ、中古のプリウスのサブページ2 枚目があり、中古カローラについても同様にサブページが配置されています。
ツリー構造は多くの場合、この 3段階で構成されています。
サブページが増えすぎると辿り着きづらくなるのはなぜ?
それではここからは、サブページが増えるほどユーザーが見たいページに辿り着きづらくなる原因について解説していきます。
例えば、先ほどのツリー構造でトップページのトヨタ中古車からいきなり一番下の中古車プリウス A、中古車プリウス B、中古車カローラ A、中古車カローラ B にリンクされていて、真ん中のカテゴリがなかったとします。
そしてカテゴリがないにも関わらず、プリウスやカローラの色々な車種のサブページに加えてほかの車種のページも沢山あったら、ユーザーは何がどこにあるのか、分かりづらく感じてしまいます。
何よりそのウェブサイトを作っている作者、管理人が自身のサイトのどこに何があるのか、どの車種のファイル、どの車種のページを何ページ作ったかというのを忘れてしまうでしょう。
そういうことを防ぐために昔の人たちが考えたのがカテゴリページで、カテゴリページから各カテゴリに属するサブページにリンクを貼る階層構造にすることでわかりやすくしたのです。
これが今日でも生きていますし、恐らく将来もこういう形で残っていくと思います。
つまり、見つけづらくなる理由は、カテゴリ分けがなく分かりづらくなっているからということになります。
そして分かりやすくするためには、プリウスはプリウス、カローラはカローラというように同じ情報毎にカテゴリ分けをすることです。
ちなみにカテゴリ分けをする際は、各カテゴリの入り口になるページのことを通常「カテゴリページ」と読んだり、「カテゴリトップ」、「カテゴリトップページ」と呼ぶことがあります。
サブカテゴリはあるの?
ここまでトップページ、カテゴリページ、サブページで構成されたWebサイトのツリー構造について解説してきました。
このブログを読まれている方の中には、カテゴリページのさらにその下に、カテゴリは作れるのかと疑問に思われる方もいるかもしれません。
実際のところそれは可能で、例えばプリウス中古車一覧から第3階層として今度は平成30年のプリウスのモデルの一覧ページを作り、更にその横に令和元年のページを作るといったように、その年ごとに「サブカテゴリ」を作ることもあり得ます。
その場合、人によって言い方は違うと思いますが、年ごとのカテゴリを「サブカテゴリ」と呼んだり、元々カテゴリだったプリウスの一覧の方を「メインカテゴリ」と呼ぶこともあります。
さすがにその下にカテゴリを追加した場合の呼び名は、私にもわかりません。「サブサブカテゴリ」というのは聞いたこともありません。恐らく、業界的に作らないのでしょう。
ここまで読んでくださった方には、カテゴリを作り情報を整理するということがWebサイトを見る一般のユーザーにとっても、それを作るサイト管理者や制作の人たちにも便利なのだということがわかって頂けたと思います。
実際のWebサイトで確認してみよう
それではここからは、実務に役立てるために世の中のWebサイトがどんな構造になっているのかを実際に見ていきましょう。
このブログを読んでくださっている皆さんは、普段どんなサイトを見ているのでしょうか?
私はこのブログでいつもYahoo!や楽天のサイトをお見せしていますが、今回はヨドバシカメラさんを見ていきたいと思います。
ちなみにyodobashi.comは、Amazon ほどではないものの熱烈なファンがおり、ヨドバシカメラのEC コマース(物販)は非常にうまくいっているようです。
それではGoogleで「ヨドバシカメラ」で検索しましょう。
「ヨドバシ,com・ヨドバシカメラの公式通販サイト【全品無料配達】」これがインデックスページ、トップページhttps://www.yodovashi.comです。
これが先ほど言ったツリー構造で言うと、1 番上にあるトップページになっています。
ヨドバシカメラの分類方法は?
それではヨドバシさんは、どのように商品を分類しているのでしょうか。
こういうところに来るユーザーにとってどう分類するのが便利か考えた場合、金額順で分けるよりも、通常売り場ごとに分けることが考えられます。
実際にどんな売り場があるか見てみると、トップページの左側に、家電やパソコンなどいろいろな売り場があることがわかります。
それでは、カメラのカテゴリ(yodobashi.com/category/19055/)を押してみましょう。
ここでカテゴリ(category)の文字が出てきました。そして19055という数字は、社内的にカメラの通し番号になっていると考えられます。
カテゴリトップに来ましたが、ただカメラといってもデジカメや1 眼レフ、ミラーレスやコンパクトデジカメなど種類もいろいろあるので、サブカテゴリがあると思います。
見ていくと、カメラの中にさらにサブカテゴリがあることがわかります。
それでは、カメラアクセサリというカテゴリを見てみましょう。
なんとここで、出て来なければいいと思っていたのですが、サブカテゴリの中にもカテゴリが出てきてしまいました。
変な言い方なので使いたくはありませんが、サブサブカテゴリのようなものが出てきました。
そこからカメラケースというボタンを押すと、さらにサブサブサブカテゴリまで出てきました。
もう何回サブと言えば良いのか忘れたところで、ようやく商品ページです。やはり巨大な店舗になると、カテゴリは深くなるのでしょう。私の認識が甘すぎたようです。
ディレクトリの分類はSEOに悪影響がある?
ここまで見てきて、商品によってはサブサブサブサブカテゴリまで出てきたヨドバシさんのWebサイトですが、ようやく出てきたサブページのディレクトリやフォルダの分け方がメチャクチャになっています。
このことに関して、私のセミナーなどに来てくれる方から「鈴木さん!うちのサイトはいろいろなページがあってカテゴリも色々あるけどカテゴリごとにページを収納していないのです」、「結構うちはメチャクチャなのですが、それはSEOに悪影響があるのですか?損するのですか?」と聞かれることがあります。
私はその場合、ワンパターンで「ある真実」を言っています。
それは何かというと「業績の良い会社ほどカメラのサブページだからといって必ずしもカメラというディレクトリに収納している必要は無い」ということです。
実際に、ヨドバシさんのサイトで見てみましょう。サブページまで行くと確かに表面的にはカテゴリやサブカテゴリ、サブサブカテゴリなどがありますが、URL はもうメチャクチャです。
こちらを見ていただくとわかる通り、https://www.yodobashi.com/product/10000000…となっていて、いきなり product がきています。
製品というディレクトリ、またはフォルダがあって、そこにいきなり入れてしまっているのです。
要は業績の良い会社ほどいろいろなページがあるので、ページが増えてきてしまうと論理的にこの内容はこのディレクトリにというようには収納出来なってくるのです。
またシステム的な都合もあります。
ここまでの大規模なサイトになると、1つ1つドリームウィーバーやホームページビルダーで手作りすることはないはずなので、大体がCMSやシステムでページを作ることになります。
そのため、商品の情報はデータベース的にはプロダクト(product)という別のバーチャルなカテゴリに置いているのでしょう。
ということで、URL とカテゴリの構造が一致する必要は全くありません。SEO にも関係ないので安心してください。
現に、ヨドバシカメラは会社が大きいからかもしれませんが、順位は恐ろしいほど高いです。
まとめ:Webサイトを作るときはカテゴリを作って情報をわかりやすく分類しよう
今回は、Webサイトを作るときにツリー構造を理解することの大切さについて解説してきました。
このブログを通してカテゴリを作り情報を整理するということがWebサイトを見る一般のユーザーにとっても、それを作るサイト管理者や制作の人たちにも便利なのだということがわかって頂けたと思います。
また、ヨドバシさんの実例を見ることで、URLとカテゴリの構造が必ずしも一致する必要がなくSEOにも影響しないということも理解して頂けたのではないでしょうか。
ぜひWebサイトを作成する際にはツリー構造を思い出し、ユーザーが情報を見つけやすくなるようカテゴリをみてください。
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