オンラインショッピングモールはなぜGoogleで上位表示するのか?

オンラインショッピングモールの影響力は非常に大きく、特に日本国内の主要なオンラインショッピングモールの動向には注目する価値があります。楽天市場やYahoo!ショッピングが長らく有名でしたが、最近では新たなプレーヤーも登場し、その勢力図が変わりつつあります。なぜこれらのオンラインショッピングモールがGoogleやYahoo!JAPANなどの検索エンジンで上位に表示されるのか、その理由を考えます。

目次

国内主要オンラインショッピングモールの動向

まず、国内の主要なオンラインショッピングモールの動きを見てみましょう。楽天市場やYahoo!ショッピングは長い間、日本のオンラインショッピング市場をリードしてきました。楽天市場は国内の総流通額において圧倒的なシェアを誇り、その影響力は大きいです。しかし、最近ではアマゾンも迅速に追い上げてきています。アマゾンの特徴は、その売上げがほとんどアマゾン自体のものであり、他の事業部門は含まれていないことです。アマゾンの影響力は日常生活の隅々にまで及んでおり、例えば、多くのオフィスや家庭にあるアマゾンのダンボール箱がそれを物語っています。


 
Yahoo!JAPANは、ZOZOTOWNの買収やLINEとの合併など、大きな動きを見せています。これらの動きは、Yahoo!グループ内のZホールディングスのもとで進行しています。さらに、Yahoo!JAPANは国内のeコマースを強化するために、アスクルに出資し、その子会社化を進めました。アスクルとYahoo!の提携から生まれた「ロハコ」というモールも、この文脈で重要です。

オンラインショッピングモールが集客力を持つ理由

次に、オンラインショッピングモールがどのようにして集客力を持ち、検索エンジンでの上位表示を実現しているのかですが、オンラインショッピングモールの集客力の背景には、いくつかの戦略があります。

1. アフィリエイトマーケティングの活用

楽天やアマゾンなどの大手オンラインショッピングモールは、アフィリエイトを利用して広範囲に製品を宣伝し、顧客を引き付けています。この手法は、製品の口コミを広める効果があり、集客に大きく貢献しています。

2. SEO(検索エンジン最適化)戦略

オンラインショッピングモールのサイトは、GoogleやYahooなどの検索エンジンで上位に表示されやすい傾向にあります。これは、検索ユーザーが結果ページから直接オンラインショッピングモールにアクセスすることを意味し、それがまた集客力を高める要因となっています。

楽天市場の圧倒的な集客力

日本のeコマース市場において、集客力ナンバーワンの座を誇るのは楽天市場です。その理由の一つは、「楽天経済圏」と呼ばれる強力なネットワークです。楽天に関連する会社や銀行で取引をするとポイントが付与されるシステムが、その魅力の一つです。ユーザーは楽天のさまざまなサービスを利用することでポイントを集め、さらに楽天内で消費するという循環を生み出しています。

私自身も、楽天モバイルのような魅力的なプランに惹かれることがあります。もし楽天モバイルに切り替えたら、私も完全に楽天経済圏の一員となり、楽天のサービスを積極的に利用するようになるでしょう。

一方で、ソフトバンクグループも注目に値します。彼らはPayPayを中心にソフトバンク経済圏を拡大しており、SoftBankブランド、ワイモバイル、そして買収したLINEモバイルといった様々なブランドでユーザーを囲い込んでいます。これらの動きにより、携帯電話というハードウェアを通じて、顧客を確実につなぎとめているのです。

そして、この分野で急速に成長しているのがアマゾンです。結論として、日本のeコマース市場においては、楽天、ソフトバンクグループ、アマゾンの3つを特に押さえておくことが重要です。特に楽天は、その圧倒的な集客力を持っているため、必ず取り組むべきプラットフォームであると言えるでしょう。これらの巨大な経済圏が、日本のeコマース業界の動向を大きく左右しているのです。

SEOとオンラインショッピングモールの関係

オンラインショッピングモールがGoogleやYahoo!の検索結果で上位に表示される理由は、そのページが多くの固有名詞のキーワードで検索に引っかかるためです。多くのページが存在し、それぞれが異なるキーワードで検索されることが多いのです。その結果、Googleなどの検索エンジンでは、これらのページが他の多くのページよりも頻繁にクリックされていると判断され、人気があるとみなされるため、順位が上昇します。

Googleでは、「トラフィック」と呼ばれるこの交通量(=アクセス数)を、サイトの人気や安全性の指標として使用しています。トラフィックが多いサイトは、多くの検索ユーザーによって無難で定番的な検索結果として受け入れられていると見なされるため、Googleにとっては推奨しやすいサイトとなります。つまり、交通量が少ないサイトよりも、多くのアクセスを集めるサイトが検索結果の上位に表示されることが多いのです。

カカクコムと直販サイトの役割

カカクコムは一般的なオンラインショッピングモールではありませんが、比較検討サイトとしての役割を持ちながら、実質的にモールのような側面を有しています。企業や店舗は一定の料金を支払ってカカクコムに商品を掲載でき、これにより自社サイトへのリンクが張られる仕組みになっています。この点から見ると、カカクコムは一種の「モールもどき」と言えるかもしれません。

一方で、ヨドバシカメラのような直販サイトも存在します。これらはECサイトとして、自社の製品を直接消費者に販売しています。こうした直販サイトは、カカクコムのような比較検討サイトとは異なるアプローチを取っており、それぞれが独自の強みを持っています。

ここで興味深いのは、Yahoo!JAPAN系のサイトがニッチなキーワードで検索した際には出てくるものの、一般的な検索ではあまり上位に表示されないことです。これは、Yahoo!JAPANがSEO(検索エンジン最適化)に力を入れていない傾向があるためです。なぜSEOに無関心なのかという問いに、Yahoo!という大きなブランドがあるため、あえてSEOに力を入れなくても良いと判断しているのかもしれません。

一覧ページ必勝の法則

検索エンジンで特にEC系のキーワードを検索すると、アマゾンや楽天などの大手オンラインショッピングモールが上位に表示されることが多いです。では、なぜこれらのサイトが上位に表示されるのでしょうか。その答えの一つは、これらのサイトが多数のアイテムを一覧で表示していることにあります。

私は、この戦略を「一覧ページ必勝の法則」と呼んでいます。この法則によれば、ユーザーはUSBケーブルのような商品を検索する際、たった一つのおすすめ商品よりも、何十個、何百個もの商品が一覧で表示されている方が便利だと感じます。なぜなら、ユーザーは画像を見て気に入ったものを選んだり、価格を比較して好みに合ったものを選べるからです。一方で、商品が少ないと選択肢が限られ、ユーザーにとっては不便になります。

この法則に従って、EC系のキーワードで上位表示を目指す場合、自分が販売したい商品をできるだけ多く並べることが重要です。また、ユーザーが何かをクリックしたときに詳細ページがすぐに表示され、一覧ページにも容易に戻れるようなリンク構造を持つことが望ましいです。さらに、一覧ページを作る際には、20件や30件ではなく、100件以上の商品を並べることが推奨されます。このように、商品を多く並べることは、ユーザーにとって選択肢の豊富さを提供し、結果的に検索エンジンでの上位表示につながるのです。

トラフィックとSEOの関係

オンラインショッピングモールのウェブページが検索エンジンで高い順位を獲得する理由は、そのページが多くの固有名詞のキーワードで検索に引っかかるためです。多数のページが存在し、それぞれが異なるキーワードで検索されることが多いのです。その結果、Googleなどの検索エンジンでは、これらのページが他の多くのページよりも頻繁にクリックされていると判断され、人気があるとみなされるため、順位が上昇します。

Googleでは、「トラフィック」と呼ばれるこの交通量を、サイトの人気や安全性の指標として使用しています。トラフィックが多いサイトは、多くの検索ユーザーによって無難で定番的な検索結果として受け入れられていると見なされるため、Googleにとっては推奨しやすいサイトとなります。つまり、交通量が少ないサイトよりも、多くのアクセスを集めるサイトが検索結果の上位に表示されることが多いのです。

これらの事実は、「一覧ページ必勝の法則」という概念を裏付けています。この法則によれば、多くの商品を一覧で並べ、ユーザーが自由に選べるようにすることが、EC系のキーワードでの上位表示に不可欠です。

まとめ

オンラインショッピングモールがGoogleやYahooで上位に表示される理由は、その集客力とSEO戦略にあります。アフィリエイトマーケティングの活用や、多くの商品を一覧で表示する戦略により、オンラインショッピングモールは検索エンジンでの上位表示を実現しています。また、楽天市場やアマゾンのような大手オンラインショッピングモールは、その強力な経済圏を活用して、多くのユーザーを囲い込んでいます。

さらに、カカクコムのような比較検討サイトやヨドバシカメラのような直販サイトも、それぞれの強みを活かしてオンライン市場で存在感を示しています。検索エンジンでの上位表示を目指すためには、これらの戦略を理解し、自社のウェブサイトに適用することが重要です。

次回は、これらの知見を活かして、ウェブサイト運営者が集客力を高めるための戦略をさらに掘り下げていきたいと思います。それではまた。

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ウェブマスター検定公式テキストの著者。他にSEO検定公式テキスト、世界一やさしい ブログSEOの教科書 1年生等、SEO、ウェブマーケティングの著書多数。
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